お金の動きにかかわらず収益や費用の事実が生じた時点において計上することを「発生主義」といい、現金を受け取ったり支払ったりした時点において計上することを「現金主義」といいます。会社では、発生主義で会計を行うのが原則です。
クレジットカードを用いた場合にも発生主義で処理するのが原則であることから、カードの利用日に経費計上をすることとなります。仮に、9月18日にクレジットカードで航空券を購入し、カードの決済日が11月5日であるとします。この場合、費用が発生したのは9月18日ですので、発生主義に基づく処理では、次のような仕訳になります。
9月18日 旅費交通費/未払金
11月5日 未払金/預金
一方、現金主義に基づく処理では、次のような仕訳になります。
11月5日 旅費交通費/預金
なお、現金処理に基づいて処理している場合においても、利用日より決済日までの間に決算日がくるのであれば、決算修正で未払処理が必要とされます。期中に生じた費用については、費用として計上する必要があるからです。
記帳を行うに当たっては、発生主義と現金主義のいずれかの方法に統一しなければなりません。カードの利用日で処理する場合もあれば、決済日で処理する場合もあるという状況では、経営の管理を適切に行うことは不可能です。