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自己資金ギリギリで事業を開始しました。日本政策金融公庫は小さな会社でも借りやすいそうですので、事業を行っていきながら資金不足に陥った際に借入れをするという考えで大丈夫でしょうか?

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会社設立直後
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日本政策金融公庫の融資制度は、創業時に利用しやすい制度であるといえますが、期中に不足した運転資金を借りるのは困難なケースもあります。融資を受けるには、開業時は好機であるといえるでしょう。自己資金ギリギリで運営し、資金が不足した際に借入れをするという考えには、危うさが伴います。融資を受けるには、審査があって書類も必要とされますので時間を要します。また、実績がないうちは、開業時と比較して借りにくくなるのが一般的です。

 日本政策金融公庫や、それ以外の融資制度を有する機関について、融資の特徴を以下に述べます。

1.日本政策金融公庫
 日本政策金融公庫は、政府が株式の100%を出資している政府系の金融機関です。個人事業者に対する小口の事業資金の融資、創業支援等を行っています。開業資金等を民間の金融機関より借りるのが容易ではないケースでは、とりわけ心強く感じられるかもしれません。例えば、次のような融資制度があります。
 (1)新創業融資制度
  「新創業融資制度」というのは、新たに事業を始める会社又は事業開始後で税務申告を2期終了していない会社が、無担保、無保証で融資を受けることができる制度です。不動産等の担保を有していない個人や中小企業にとって最も借りやすい制度であるといえます。
  ただ、金利が高めの設定となっていることや返済期間が短いこと(最長7年)といったデメリットも存在します。
 (2)新規開業資金
  担保の差入れや保証人のあてがあって、以後事業の拡大が予想されるのであれば、金利が安い「新規開業資金」という融資制度を利用するのも選択肢の一つです。

2.地方公共団体等
 地方公共団体と信用保証協会、銀行等の金融機関の三者が協力して資金を貸し出す「制度融資」という制度が存在します。実績が乏しい、財務基盤が脆弱であるということから、通常の融資を受けることが難しくても、この制度を活用して借りられるケースがあります。日本政策金融公庫と比較すると審査が多少厳しいといえるでしょうが、自治体によって金利の優遇措置を設けている等のメリットがあります。地方自治体の融資制度については、都道府県や市町村によって限度額や条件等に違いがありますの
で、会社が存在する地方自治体や保証協会の窓口やサイトで確かめましょう。

3.都市銀行
 多くの種類の融資制度があり、民間の金融機関の中で金利が低めに設定されている場合が多いといえます。基本的には大企業向けで、営業力や技術力より財務内容を厳しくチェックされます。融資の審査は迅速になされますので、数日以内に回答を得られ、実行までは約1週間です。

4.地方銀行
 地元の大企業や、比較的大規模な中小企業が、メインターゲットとされています。融資担当者との信頼関係が大切です。

5.信用金庫
 小さい会社でも利用しやすいといえるでしょう。融資担当者との信頼関係が大切です。自社の将来性や、地域に対する貢献度をアピールするといいと思われます。

6.ノンバンク
 審査は迅速になされ、短期間で借入れが可能です。必要書類が少なく、審査基準はあまり厳しくありません。借入れが容易であるものの、金利は高く設定されていますので、返済額が多額となる場合があります。したがって、返済の計画を立てておくことが重要となります。